オープンテント

--スウェーデン、マルメ

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 スウェーデンの南端にして、エーレ海峡を挟んでコペンハーゲンの対岸の町、マルメ。
 遂にこの旅行程の終着国だ。この国でオーロラを見ること、それが日本を出てから今までずっと大切な目的であることに依然変わりはない。
 思えばこれまで多くの国を通り過ぎて来た。未だに自分が立っているところがずっと目指してきた土地だということに、不思議に現実感がない。でも間違いなくここはスウェーデンだ。
 さしあたってスウェーデンの首都、ストックホルムへ向かおうと思う。オーロラが見えるスウェーデン北部への列車の乗り継ぎと、日本への飛行機チケットの発券を受ける必要がある。そう、そろそろ帰国の準備もしなければならないのだ。でも今日は日も暮れてきたし、スウェーデン上陸記念に、ついさっきコペンハーゲンで購入した寝袋を使って今日はキャンプをすることにした。
 聞いた話によると、北欧はどこでテントを建てても良いらしい。とはいえ住宅地の真ん中で、というわけには行かないので公園へ向かうと、その辺りを野うさぎが駆け回っている。こんな住宅地や幹線道路沿いの公園に野うさぎが普通にいるのかー。日本では見られない光景になんだか嬉しくなる。
 さて、遂にハンブルクで購入したテントの出番だ。テントを組み立てるのなんか何年ぶりだろうか?こうかな、いやこうじゃないと試行錯誤しているうちに何とか組み立てることが出来た。しかし。
 あれ…このテント、なんか変じゃね?
 おかしい。なんだこの入口のオープンカフェっぷりは?もっと閉鎖的空間を僕は求めているのだが。組み立て方を間違えたか、といろいろ試してみるけど、やっぱりこの形にしかならない。ということはこの形で正しいということだ。いや、これテントか?どう見ても、明らかにあと半分必要だろこれ。
 どうやら、商品の袋についてたイメージ写真にいっぱい食わされたようだ。こんなビーチの休憩用みたいなテントで寝れるか!ここは北欧だぞ!?
 とはいえ刻々と辺りは暗く、寒くなってくる。なんとかするしかない。僕に考えられる最善策はこれしかなかった。
 これでどうだ
 入口部分を下にすることで何とか閉鎖性を確保。ただし床部分がないため、地べた。そこにマットレス代わりのシートに寝袋。…寒い…。
 スウェーデン第一日目はなかなかシビアな夜となったのだった。

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