廃船オリンピア

--ギリシャ、アモルゴス

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 スクーターで山の上を走るのはかなりきつい。その理由は半端じゃない風速だ。北の海から吹く風が高い山で巨大な雲を生み出しながら南の海に吹き降ろす。場所によってはスクーターごと吹っ飛ばされてしまいそうな勢いだ。なにせそのようなポイントでは、一日中雲が生まれている。日没後は寒くて凍えそうだ。Tシャツでこの標高差はキツイな…
 島の西端のビーチを目指して走っていると、小さな湾と奇妙に傾いた船が停泊しているのが視界の隅に入った。あんな辺鄙な湾に──いや、あれは廃船か──興味を惹かれて道なき道を1キロほど歩くと、まさしく廃船があった。かすかに「OLYMPIA」という名前が見て取れた。
 船の横腹には朽ちて大きな穴が開いており、波が寄せるたびに水が噴き出しているように見える。船の内側は既にボロボロの空洞になっているようだ。
 このままここで跡形も無くなるまで在り続けるんだろう。この船に乗っていたのはどんな人々だったんだろうか…

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アモルゴスの一日

--ギリシャ、アモルゴス

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 アモルゴスに来たのはやはり正解だった。意外にも島の規模は大きいが、人口密度はミコノスと比べものにならないほど少なく、おかげで殆ど人のいない砂浜で気が向いたら泳ぎ、体が乾くまでだらだら本を読む。ゆっくりしている。鳩の低い、小鳥の高い鳴き声、どこからかパンケーキが焼けるにおいがする。
 島を見て回る為に、スクーターを一日レンタルした。僕によって「アモル号」と安直に命名されたそいつは、メーター類が全て死んでいます。残燃料計すら動かないのはちょっと不安だ。
 そして、南の崖にへばりつくようにして建つ(というよりは、おそらく崖を切り出したのであろう)Chozoviotissasという修道院へ。島の南側は陸からの風がものすごく、青い海にいくつもの波を作り出していくのが見える。その波の飛沫すらも、強風によって砂嵐のような一群となり海面を駆け抜けていく。虹を作りながら。

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エーゲ海辺境

--ギリシャ、アモルゴス

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 小キクラデス諸島の南に位置するアモルゴス島は、映画「グラン・ブルー」の舞台となったことで一部の人に有名な島だ(ジャン・レノが“エンゾ”という役名で出演しているアレと言ったほうが分かる人がいるかもしれない)。
 ナクソスから約6時間半。距離の割に時間がかかるのは他のキクラデスの島々に寄って最後に辿り着く島だからだ。アモルゴス島の辺りは何故かとても波が荒く、デッキにいると軽く振り落とされるかと思った。
 マイナーな島とはいえ、連絡船にはそれなりに人が乗っており、着いてから安宿が見つかるだろうか…と少々不安になる。案の定、港の客引きに値段を訊くと「50ユーロ」。高いなあ…もうすこし安くならないか、と言うだけ言ってみると、「25ユーロ」。えっ!?いきなり半額??僕の格好から「こいつ金なさそう」とか「かわいそうだな…」とか思われたんだろうか。なんにせよラッキーだ。それなら2泊しよう!
 案内されると、全然素敵な部屋でびっくりした。

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海と門、ナクソス

--ギリシャ、ナクソス

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 ミコノス島からアモルゴス島へは直接船が通っていない。接続のために降り立った島はナクソスという島だ。港から見える街の中央は元々は砦かなにかだったのだろうか、小高い丘に家々が寄り添うように建っている。
 岬にはアポロン神殿だという、門の部分だけが残った遺跡があり、海を背にして不思議な存在感を示していた。
 それにしても、こんな風に門の部分だけが朽ちずに残ったりするだろうか?と思って調べたら、やはり近年立て直されたものだということだ。

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ビーチ過密

--ギリシャ、ミコノス

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 ミコノスの家々は、強烈な日差しを浴びて輝くように真っ白だ。毎年、ハイシーズン前には塗り直しているのだろう、現に今塗り直し中の家もいくつか見かけた。
 ペンキ屋からは白いペンキだけいつも品切れなんじゃないだろうか?
 僕がミコノス島に到着したのは8/13、日本では盆が始まったころだ。ハイシーズンもピークの時期と言っていい。島には人が溢れ、ビーチも砂浜が見える面積がわずかになるほど。ミコノス・シティに向かうバスはいつでも超満員で、「島でゆっくり」とか思い描いていた僕は正直、アテが外れた気分だ。次の目的地はサントリーニ島にしようかと思っていたけど、この分だとサントリーニも大賑い間違いなしだろう。
 ネパール人だというサンデイズ(素敵な名前だ)が尋ねてきた。
 「次はどこに行くんだ?」
 「ナクソス島からアモルゴス島に行こうと思う」
 「アモルゴス?どこだそれ?」
 やっぱりマイナーな島らしい。しめしめ。

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青二才、船に乗る

--ギリシャ、ミコノス

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 アテネの宿で知り合ったブラジル人リカルドと共に、エーゲ海のパラダイスそしてゲイの聖地ミコノス島へと向かう。船は真っ青なエーゲ海を突き進み、ふと見るとリカルドがこっちを向いてムービーを撮っている。「何か喋れ」とか言うので、国民的童謡「海」を歌ってやったところ、大ウケだった。大ウケなのはいいけど、リカルドよ、テイク2を要求するのはやめてくれ。
 旅行に出る前、仕事の資料の中にミコノス島の写真があった。あの風景がどうしても見たかったのだ。白い壁、青い扉と窓の町並み、岬に立ち並ぶ風車。今まさにその場所に向かっていると思うと、嬉しくてたまらない。ミコノスに到着し、早速丘に登る。その眺めは、記憶の中の写真と同じだった。おそらくあの写真もここから撮られたに違いない。

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ユーロ圏に突入

--ギリシャ、アテネ

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 イスタンブールからバスで一日かけて、アテネに到着する。
 正直ギリシャはエーゲ海の島々しか興味がなかったので、アテネ市内についてはアクロポリスの丘くらいしか知らない。パルテノン神殿がある所だ。
 行ってみて驚いた。十二宮がない!そりゃそうだ、あれは漫画の中の話だ。パルテノン神殿はちゃんとあるけど、裏側半面が修復中で無骨な鉄枠に囲まれている。なんだかなー。でもアテネ市街が一望できる景観は気に入った。
 ここギリシャから、通貨がいよいよユーロになった。物価が高いと感じていたトルコよりもさらに高く感じる。それでもEUの中では物価が低いほうらしい。こりゃ今後が思いやられるな。

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ブルーモスクとラマザン

--トルコ、イスタンブール

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 「ブルーモスク」の通り名のほうが有名な、スルタンアフメット・ジャミィでぼーっとサンドイッチを食べていると、一人の少年が話しかけてきた。
 「このモスクの名前知ってる?」
 「スルタンアフメット?」
 「正解。みんなブルーモスクって言うんだよね。正解した人は初めてだよ」
 「そうなんだ?」
 「うん。よかったら案内するよ。中に入ろう!」
 彼の名前はラマザンと言って、ギョレメ出身で今はイスタンブールの学校に通っているらしい。「英語の勉強中なんだ。それにはツーリストと話すのが一番だと思って」と言う。確かに。
 「ブルーモスクの名前の由来は知ってる?」
 「いや。そういえば別に青くないよな」
 「中がね。内装が青色なんだ。ちなみに中庭は赤い色。対になってるんだよ」
 いろいろ日本の話をしたり、ギョレメに残してきた彼女の話を聞いたりしながらマルマラ海に向かって歩く。「数年後には僕も兵役に就いて、イラン国境の方へ行かなくちゃならない。今のうちにしっかり勉強しておかなきゃ」
 彼は16歳だという。兵役のある国に育つというのはどんな気分なんだろう。僕にはわからない。
 マルマラ海をゆく船を眺めていると、なぜだか広島の宇品港を思い出した。イスタンブールがなんだか好きなのは、広島とどこかしら似ているからだろうか?
 写真は僕のメガネを奪ったラマザンとその弟?ラマザン(小)。
 名前が一緒ってややこしいな。

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ガラタの塔

--トルコ、イスタンブール

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 カイロから空路でイスタンブールへ。
 アジアからヨーロッパへ。その架け橋として名高いポスポラス大橋を越えながら去りゆくアジアに思いを馳せよう…と思っていたけど、到着した空港は既にヨーロッパ側。なんてことだ。
 イスタンブールは美しい街だ、というだけでなく、なんだか良い。どこがどうとかうまく説明出来ないけれど、「住みやすそうな街だな」と思った。まるで巨大な運河のように街の真ん中に三叉に伸びる海峡、すぐ南に広がるマルマラ海、坂の多い入り組んだ路地。ガラタ橋を渡り、路地を抜け坂を越え、ガラタ塔へ向かった。ここからはイスタンブールが一望できる。ポスポラス海峡をゆく船を眺めていると、実感が湧いてきた。ここはヨーロッパなんだ。

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窓からの景色

--エジプト、カイロ
 午後5時すぎ。いつものように、いつもの抑揚で、アザーンが街中に鳴り響く。僕は宿のテラスでそれをぼんやりと聞いていた。ふと下を見ると、どうやらこのビルの1階はモスクになっているらしく、続々とイスラム教徒が集まってくるではないか。

(1)ハイ並んでー

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(2)ハイおじぎ

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(3)そして土下座ー アッラーフアクバル!(神は偉大なり)

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 ※以降(2)~(3)を繰り返し
 茶化してゴメン。

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